星のしずく

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お雛様の飾り方、しまい方

お雛様は、高価なもの、その素材はとてもデリケートなので
うっかり壊してお祝い前に泣かないように、注意して飾ってくださいね。

●お雛様を飾るときの注意と順番

1.飾る前に部屋のお掃除
 飾る場所を決めたら、後で埃にならないように先に部屋を掃除しましょう。

2.箱から出す前に、順番確認。
 七段飾りなどは、お人形や道具・部品も多いので、飾り方のしおりなどで
 飾る順番を確認してから、箱から出します。
 1.飾り台 2.屏風 3.ぼんぼり 4.親王台(殿と姫が座っている台) 
 5.親王(殿と姫) 6.他のお人形 7.お道具類 8.桜橘 9.作札の順です。

3.お人形の顔には直接触らず、手袋をする
 布製の手袋を用意します。手の油や汗・ハンドクリームなどが原因で、
 お人形の顔や手に黒っぽく変色したシミが出てしまうことがあるので、
 必ず手袋を使います。
 また爪でお人形の顔などを傷つけない為の予防策としても有効です。

4.飾る場所に最初からセットする
 箱から飾り台を出して、飾る場所にセットします。全部セットしてから移動すると
 部品を落としして壊す場合もあるので、最初から飾る場所でセットしましょう。

5.箱から出すときに、メモか写真をとっておく
 手袋をして屏風を飾り台にセットします。普通飾り方の手引きが入っているので、
 参考にして飾ります。 お道具や小物類は、後でどの箱にどう入っていたのか
 解らなくなる場合がよくあるので、メモや写真をとっておくと便利です。

6.上の段又は奥から順に飾っていく
 七段・三段飾りの場合は上の段から、親王飾りは奥から飾っていきます。
 手前を先に飾ると、奥の物を飾る時、倒したり落としたりするので注意!

7.お人形に掛けてあるセロハンは、慎重に剥がす。
 お人形はセロハンが掛かっている場合が多いのですが、乱暴に破るとお人形が
 壊れます。丁寧にはがすか目立たない部分の場合は、セロハンを掛けたまま
 飾った方が埃になりません。

8.お人形の顔に掛けてある和紙は、捨てずにとっておく
 お人形は顔と頭に和紙を掛けてあります。乱暴にはがすと髪型が崩れ、
 ほつれのようになりますので、慎重にコヨリをゆるめてはずしてください。
 顔に掛けてあった和紙は、しまうときに使うので捨てずにとっておきます。

9.飾り終わったら、写真を撮っておきましょう
 次の年にそれを見て飾れるので便利です。
 お店の人が飾ってくれた場合は、必ず全体を写真に撮っておきます。



●お雛様をしまうときの注意と順番

1.天気の良い乾燥した日にしまう
 お節句が終わったらなるべく早く、お天気の良い乾燥した日を選んで
 しまうようにします。これはカビを出さないために大切です。

2.用意する物
 飾る時に使った布手袋の他に毛ばたき・防虫剤を用意します。
 防虫剤は、衣類用ではないお人形用のものが薬局・スーパーなどで
 売られていますので、それを表示に従って適量をお人形の箱に入れます。

3.しまうときは、下の段又は手前の物から
 奥の物に手を伸ばして、うっかりお人形やお道具を倒したり
 落としたりしないよう、手前の物から順に片づけます。

4.指紋と埃をとってからしまう
 お道具・小物・桜橘など、毛ばたきで埃を落とし、黒塗りの物などは
 指紋などが付いていないか確認し、付いていた場合は柔らかい布でから拭きし
 指紋を拭き取ってから箱にしまいます。このとき必ず手袋を使用してください。

5.お人形の顔には和紙を掛ける
 お人形の埃を毛ばたきで落とし、顔に和紙を掛け、箱の中で動かないよう
 隙間に紙などを詰めると良いでしょう。ただし、詰め込みすぎると
 型くずれの原因になりますから、少しゆるみがある程度にします。
 新聞紙や広告紙は、インクの油分があるので使用しないでください。
 お人形の顔や手は、直接触らないように必ず手袋をします。

6.パッキンを入れ、汚れを拭き取ってからしまう
 木製や黒塗りの飾り台・屏風は擦り傷が付かないよう、間に和紙や
 パッキンを入れ、指紋や汚れはきれいに拭き取ってからしまいます。

7.写真と飾り方のしおりは、一緒に箱の中に
 飾る際に撮影した写真は、飾り方のしおりと一緒に
 箱の中にしまっておくと、来年飾る際に便利です。

8.保存は湿気の少ない場所に
 押入上段や天袋など、湿気のたまらないところにしまいます。
 逆に乾燥しすぎると、木製品などはゆがみますので気を付けます。

9.年に一度は虫干しを
 着物と同じで、何年もしまいっぱなしにしないこと。
 よく「押入の中にずっとしまっていたら、シミが出たので修理を」と
 専門店に持ち込む人がいるようですが、それは無理な相談というもの。
 お宝と同じく、保管の仕方次第で長く美しさが保てるのです。


●お雛様をしまうのはいつがいい?
お雛様は、早く飾って早くしまうとされています。
一般に節句人形専門店さんでは、お正月の七草が過ぎたら飾っても良い
仕舞う時期は、3月3日が過ぎたら、早めにとしています。

古い説では、2月の雨水(うすい)の日(節分後の12日目)に飾り
啓蟄(けいちつ)の日に仕舞うとされる地方もあります。

でも吉野地方などでは、旧節句の4月3日に流し雛を行い
それが済むと夕方から仕舞うのが習わしになっています。
ということは、全国津々浦々それぞれと言うことなんでしょうね。


●五月飾りの場合
五月飾りは、お雛様と違い早く飾って早くしまうというような
特別な謂われは特にありません。
飾る時期は、地方によりさまざまですが、一般に春彼岸があければ
よいとされます。
仕舞うのは、五月五日が過ぎたらあまり遅くならないうちにという
結構イージーな感じのようです。

*一説に、五月飾りは、春分(3/21)後の十五日目の
「清明(せいめい/清浄明潔を略したもので、春先の清らかで
 生き生きした様子をいったもの。)」
 とも言われますが、あまりこの日を気にする人は、いないようです。

お菓子屋さんなどでは、春彼岸過ぎると柏餅を売り出しますので
4月に入ったらOKでしょう。



●地方によって違いがあります
いずれにしても、その土地土地の風習や習わしがありますから
ご自分の地方の習わしについては、地元のお人形専門店さんに
問い合わせてみるといいでしょう。

●お日柄について
一応飾る日柄は、お祝い物と言うことで良い日柄の時がいいそうなので
下記を目安にカレンダーと相談してください。

大安/一日中吉、先勝/午前中は吉だが午後から凶、
先負/午前中は凶だが午後から吉、赤口/お昼時吉それ以外は凶、
友引/朝夕吉それ以外は凶、仏滅/一日中凶

凶というのは、何かを始めるのによろしくないと言う意味で
悪いことが起こるとかと言う意味ではありませんので
誤解なさないでくださいね。

*お日柄と雨水・啓蟄・清明の日などは、毎年変わります。
 色々気になる方は、六曜の他、様々な吉凶について研究してみても
 面白いですよ。

*西野神社さんのサイトは六曜の他、様々な吉凶についても
 紹介されていますのでお役に立つかも。。。

 西野神社さんのサイト
 http://www.phoenix-c.or.jp/~jinjya/


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